回線工事や難しい設定などが不要で、コンセントを指すだけですぐにネット回線が使えるホームルーターがここ最近は人気になっている。
結論から言うとホームルーターよりも光回線を選んだ方が間違いなく幸せになれるのだが、そうは言っても、環境的にホームルーターしか選べないという人も一定数いるかと思う。
そこで今回は、現在docomo、au、Softbankの大手3キャリアが出している
- home 5G
- ホームルーター5G
- Softbank Air
これらのサービスを比較し、各社のホームルーターの違いを比較し、どれがどんな人におすすめなのか解説していく。
なお、光回線の選び方やおすすめに関しては下記の記事で紹介している。
おすすめはdocomoのhome 5G
結論から言うと、docomo/au/Softbankの出しているホームルーターの中では、docomoのhome 5Gが最もおすすめ。
というのも、docomoのhome 5Gは他社のホームルーターと比較して、
- 掴める電波の周波数帯
- 料金の安さ
の部分で他社のホームルーターよりも圧倒的に勝っており、現状だと頭一つ抜けているので、ホームルーターサービスの中ではダントツでおすすめと言えるだろう。
3キャリアのホームルーターの比較
とはいえ、これだけでは納得できない人もいると思うので、ここからは
- スペック・プラン内容
- 対応バンド
- 料金
以上の3つに分けて違いを比較していく。
スペック・プラン内容
home 5G | ホームルーター5G | Softbank Air | |
---|---|---|---|
機種 | home 5G HR01 | Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | Airターミナル4 NEXT |
通信方式 | 5G 4G LTE |
5G 4G LTE WiMAX 2+ |
4G LTE |
最大速度 | 下り:最大4.2Gbps 上り:最大218Mbps |
下り:最大2.7Gbps 上り:最大183Mbps |
下り:最大612Mbps 上り:非公表 |
通信制限 | 3日間で大容量通信をした場合 | 3日で15GBを超えると1Mbps プラスエリアモードで30GBを超えると128Kbps |
通信混雑時 |
無線LAN規格 | Wi-Fi6 | Wi-Fi6 | Wi-Fi6 |
同時接続台数 | Wi-Fi:64台 有線LAN:1台 |
Wi-Fi:30台 有線LAN:2台 |
Wi-Fi:128台 有線LAN:2台 |
月間通信容量 | 無制限 | スタンダード:無制限 プラスエリアモード:月30GB |
無制限 |
実際に3社が出しているプラン内容、端末のスペックは上記の通り。
この中でも特に拾える電波の種類や同時接続の台数は各社によって大きく異なっており、通信制限がかかるタイミングについても各社によって基準に若干の違いがある。
なお、各社の端末のメーカーに関して言うと、docomoはシャープ、auはZTE、ソフトバンクはHUAWEIとなっている。
対応バンド(周波数帯)
home 5G | ホームルーター5 | Softbank Air | |
---|---|---|---|
Band1 | ◯ | ◯ | ◯ |
Band3 | ◯ | ◯ | – |
Band8 | – | – | – |
Band11 | – | – | – |
Band18/26 | – | △(Band18のみ) ※プラスエリアモード時 |
– |
Band19 | ◯ | – | – |
Band21 | ◯ | – | – |
Band28 | ◯ | – | – |
Band41 | – | ◯ | ◯ |
Band42 | ◯ | – | ◯ |
n77 | – | – | – |
n78 | ◯ | ◯ | – |
n79 | ◯ | – | – |
ホームルーターは、ここが各社における一番大きな違いと言える。
赤色がこのバンドの中でも特に重要なバンド=プラチナバンドで、これに対応しているか否かで繋がりやすさや通信の安定性が大きく変わるのだが、この中でスマホと同じプラチナバンドに対応しているのは、docomoのhome 5Gのみ。
auのホームルーターも一応Band18のプラチナバンドに対応しているものの、これはプラスエリアモードといって、この電波は月30GBまでしか使えないので、docomoに比べると少し劣ってしまう。
Softbank Airに関しては、3つのバンドにしか対応しておらず、プラチナバンドには対応していないため、つながりづらさや速度の低下などの問題が起きやすい。
料金面
home 5G | ホームルーター5G | Softbank Air | |
---|---|---|---|
契約期間 | 縛りなし | 縛りなし | 2年自動更新 |
事務手数料 | 3,300円 | 3,300円 | 3,300円 |
解約違約金 | 0円 | 0円 | 10,450円 |
月額料金 | 4,950円 | 4,620円(最初の25ヶ月) 5,170円(26ヶ月目以降) |
4,180円(最初の12ヶ月) 5,368円(13ヶ月目以降) |
端末価格 | 39,600円 ※36回払いで0円 |
39,600円 ※36回払いで0円 |
59,400円 ※36回払いで0円 |
端末補償 | 月額770円 | 月額418円 | 月額550円 月額880円(25ヶ月目以降) |
端末レンタル | – | – | 月額539円 |
スマホセット割 | docomo | – | Softbank Ymobile |
スマホ割引 | 【home 5G セット割】 最大1,100円割引/1回線 |
– | 【おうち割 光セット】 1,100円割引/1回線 【おうち割 光セットA】 1,188円割引/1回線 |
キャッシュバック | – | – | 20,000~30,000円 |
基本料金に関しては、docomo>au>Softbankの順で安くなっているが、各社ごとに期間限定の割引や、キャッシュバック、スマホとのセット割があるので、期間によってどれが最も安くなるかは異なる。
どれを選べばいい?目的別おすすめ
以上を踏まえて、ここからはそれぞれどのホームルーターがどんな人におすすめかを紹介していく。
docomoのhome 5Gがおすすめな人
- docomoとのセット割を使いたい
- 繋がりやすさを重視したい
- 基本料金の安いプランがいい
docomoのhome 5Gは、大幅な割引やキャッシュバックこそないが、とにかく対応周波数帯が優秀でなおかつシンプルな料金プランになっている。
なので、そういった通信の安定性を求めている場合や、料金が安いホームルーターを選びたいという場合はdocomoのhome 5Gが良いだろう。
また、docomoのスマホとのセット割も用意されているので、docomoユーザーであれば間違いなくおすすめと言える。
auのホームルーター5Gがおすすめな人
- 繋がりやすさを重視したい
- 2年の期間限定で使いたい
auのホームルーターは、4G LTE、5Gに加えてWiMAX専用の電波も利用出来き、かつ2年間の割引があるので、docomoのhome 5Gと同じく繋がりやすさを重視している方や、2年の短期契約で使いたい方におすすめ。
ただし、auのホームルーターはauやUQモバイルとのセット割がなく、かつ端末で同時接続できる機器の台数も他のホームルーターと比べると少し少なめなので、その点は要注意だ。
ちなみに、au(KDDI)では子会社のUQコミュニケーションズでも同じくWiMAXのホームルーターを提供しているが、
- au→プラスエリアモードが無料
- UQ WiMAX→プラスエリアモードは別料金
という感じで、auとUQ WiMAXでプラン内容が若干異なっているので、自分の目的により合う方でホームルーターを契約すると良いだろう。
Softbank Airがおすすめな人
- ソフトバンク・ワイモバイルを使っている
- レンタルでコスパよく利用したい
- 接続台数が多いルーターを選びたい
SoftbankのSoftbank Airは、この3つの中で最も通信エリアも狭く、速度も遅い上に、5Gも今のところは非対応、さらには料金も高いため、正直言ってこの中では選ぶ理由はない。
しかし、一応ソフトバンク・ワイモバイルとのセット割や、数万円のキャッシュバックがあったり、3つのホームルーターの中では唯一レンタルで契約できるなど、メリットもいくつかあることはあるので、超短期間で契約する場合や、スマホとのセット割を使う前提でなら検討しても良いだろう。
ただ、縛りなしで契約する場合、月額料金が7,117円(基本料金+端末レンタル料)と、通常よりもかなり高くなるので注意。
まとめ
以上を踏まえると、最終的な結論として、総合的に最もおすすめなのはdocomoのhome 5Gだ。
とはいえ、これはあくまでもホームルーターの中ではという話であって、光回線と比較してしまうと、安定性や料金の安さでは劣るので、基本的には光回線を選んだ方が良いのは間違いない。
ただ、最近はホームルーターだけで済ませるという人も増えてきており、実際問題、
- 家に光回線が引けない
- 家の光回線が遅い
- 家で軽くしかネットを使わない
- すぐにネット回線が欲しい
という場合であれば、光回線ではなくホームルーターでも十分ニーズは満たせると思うので、ぜひ今回の比較を参考に、自分に合ったホームルーターサービスを選んでみてほしい。