格安SIMを検討する上で、通信速度が気になる人という人は多いだろう。
しかし、格安SIMの通信速度は実際のところほとんどが同じなので、速度比較をしてもあまり意味がない。
今回はその具体的な理由と、速度を重視するなら選ぶべき会社、あとは格安SIMを契約する上での注意点について紹介していく。
ほとんどの格安SIMは速度が同じ
ほとんどの格安SIMの速度がほぼ同じ理由は、大きくわけると2つ。
MNOとMVNOの違い
日本の携帯会社はざっくりわけるとMNOとMVNOという2つの種類がある。
MNO→大手キャリア(docomo,au,softbank,楽天モバイルなど)/サブブランド
MVNO→格安SIM(mineo,lineモバイルなど)
基本的にはMNO=大手キャリアが回線(通信帯域)を提供して、MVNO=格安SIMがその一部を借りているという親と子のような関係になっている。
当然回線を借りている側(MVNO)は、借りれる最大容量が決まっているので、貸す側(MNO)よりも速度が遅くなる。
これを4車線の道路で例えると、MNOは3車線分使えるが、MVNOは1車線しか使えないというような感じで、MNOは渋滞も起きづらく快適だが、MVNOは渋滞しやすい。
条件によって速度が変わるから
厳密に言えば格安SIMの中でも遅い・速いはある。
しかし、これも様々な条件によって変わるため、長い目で見ると一定して速度が安定しているという格安SIMはない。
これは各会社ごとに借りている回線の容量が異なるのと、利用者の数の増減によっても速度が変わるから。
また、お昼などの時間帯や、人が多く集まる駅など、一気にアクセスが集中する時間帯・環境では、どの格安SIMも速度は遅くなる。
つまり細かくみれば、多少の差はあるが、1年というスパンで平均的な速度をみると、結局どの格安SIMも同じくらいに落ち着く。
通信速度が早くて安いのはサブブランドだけ
じゃあ速くて安い格安SIMはないの?と思う方もいると思うが、そういう人にはMNOのサブブランドがおすすめだ。
サブブランドというのは、それが大手キャリアが展開している低価格の通信会社で、国内ではauのUQモバイルとYmobileの2つがある。
この2つはUQモバイルはauのサブブランド、YmobileはSoftbankのサブブランドという形で、簡単にいえば公式の格安SIMみたいな形なので、他の格安SIMよりも優遇されているので、速度や安定性がほぼ大手のキャリアと遜色がない。
なので、速度重視の方にはサブブランドを選択するのがおすすめだ。
ただし、デメリットもあり、他の格安SIMよりも500円高くなるのと、最低利用期間ががり、途中解約だと違約金が10,000円前後取られるので、その点には注意してほしい。
格安SIMへの乗り換えで注意すべき2点
最後にこれから格安SIMまたはサブブランドへ乗り換える際に注意すべき2点を紹介する。
今まで使っている回線と同じ回線を選ぶ
格安SIMへ乗り換える際は、大手3社の回線を選ぶことになるが、手持ちのスマホをそのまま使う場合、SIMロックなどの問題もある。
なので、基本的にはドコモ→ドコモなど、今までと使っていたのと同じ回線を選ぶのがおすすめだ。
ちなみに楽天の場合は楽天プラス+auの回線を使うことになる。
使える端末が限られてしまう
もし端末ごと解約して、格安SIMに乗り換える場合、大手よりも選べる端末の選択肢は少なくなる。
自分でSIMフリー端末を買えば問題はなしが、自分で端末を用意する場合は、まずそのスマホがどの回線で使えるかの確認や、通信するための設定などが必要になるので、その点も予め把握しておくことが大切だ。
普通に使う分には格安SIMも問題なし
- 携帯会社にはMNOとMVNOがある
- MVNOはMNOの回線を借りているだけなのでどれを選んでも速度は一緒
- MNOの中にはサブブランドがある
- 料金が安く、通信速度を求めるならサブブランドがおすすめ
- サブブランドは注意点もあるので契約の際は気をつける
ここまで格安SIMを散々ディスってきたが、普通に使う分には格安SIMでも全然問題なく使えるので、特段こだわりがなければどの格安SIMを使っても大丈夫。
自分も格安SIMを2社使ってきたが、夕方に電車に乗ったり、行列の時など以外は基本問題なく使えているので特に速度にこだわらない方なら格安SIMでも普通に使うことができる。
また、格安SIMやサブブランドは大手よりも遅いが、通話の質や通信エリアなどは大手と全く同じなので、料金を抑えたい方はぜひ乗り換え検討してみてほしい。